『財産分割の際、自社株の評価に要注意!』ヒューマンネットワーク・メールマガジン(通号344号)


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  ■ 相続トラブルを防ぐヒント 5
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 相続トラブルを防ぐヒント、
 「相続で失敗しないためにどうするか」
 というテーマでお届けしています。

 長らく相続に携わり、
 答えを出してきた現役の相続コンサルタント、
 『トラブル事例で学ぶ
 失敗しない相続対策(近代セールス社)』
 の著者でもある
 吉澤相続事務所の代表取締役、
 吉澤諭先生に解説をお願いして、
 10回シリーズで掲載します。


 5.財産分割の際、自社株の評価に要注意!
 
 今回は、勇退時の自社株の評価額と、
 相続発生時の評価額が著しく変わったケースです。
 事前に手を打っておかないと、
 兄弟仲が険悪になる可能性がありますので、
 注意が必要です。
 
 経営者のA氏は、60歳の半ばで勇退を決意し、
 自社株全てを長男へ贈与しました。
 当時の経営は厳しい状態で、
 自社株の評価は僅か200万円でした。
 
 その後、事業を継承した長男は、
 必死に頑張って、経営を軌道に乗せます。
 その結果、自社株の評価も上がりました。
 そしてA氏が亡くなり、相続が発生します。

 相続人は長男と二男の二人で、
 財産は時価3,000万円の自宅だけでした。
 そこで長男は、
 「自社株評価額200万円と自宅3,000万円を合わせると、
 相続の総額が3,200万円となり、1人あたり1,600万円となる。
 どちらかが自宅を相続して、
 もう一方へ代償金を支払う案でどうか?」
 と提案します。
 
 ところが二男は、
 「兄さん、計算が違うよ。
 兄さんがもらった自社株は6,000万円だと税理士が言っていた。
 だから相続財産は、6,000万円と3,000万円で9,000万円。
 1人あたり4,500万円となる。
 自宅を自分が相続しても、まだ足りない。
 1,500万円不足するので支払ってほしい。」
 と主張してきました。
 
 株価を上げたのは自分だと長男は困惑しましたが、
 弟も主張を曲げようとはしません。
 挙げ句の果てには兄弟仲が険悪になり、
 未だに遺産分割は成立していません。
 
 確かに会社を軌道に乗せたのは長男の功績であり、
 長男の主張が正しいと思いたいところですが、
 遺産分割には、相続発生前に相続人に贈与した財産
 (特別受益)を加え、かつ評価額は、
 相続発生時の価値に引き戻して計算します。
 ゆえ、二男の言い分が正しいことになります。
 
 ただし、民法改正で、
 今まで特別受益は、期間制限なしだったものが、
 期間を相続開始前の10年間の贈与に限定されました。
 つまり、今回の自社株の贈与が10年前であれば、
 長男の提案で丸く納まったことになります。
 
 今回のケースでは、「民法特例の固定合意」
 (推定相続人全員の書面による合意により、
 合意時の評価額で遺留分対象の財産に含めること)
 のうえで、相続時精算課税制度を活用して、
 自社株を贈与してもらう手がありました。
 
 その方法であれば、
 2,500万円まで贈与税がかかりませんし、
 相続発生時の自社株の評価額は贈与時のものとなり、
 民法上も税法上も株価を固定する効果があります。

 改めて留意しておきたいのは、
 相続は死んだ時の時価で行い、
 贈与時の金額とは異なるという点です。
 贈与時の価値が、相続時に高騰している可能性があります。

 特に自社株の納税猶予は、あくまでも税金の特典であり、
 税金はゼロでも、現金の価値はゼロではありません。
 しっかりと対策を打っておかないと、
 争族になって紛糾する可能性があります。

 次回は、「財産の一部だけ先に分割するのはやめよう!」
 というお話をしたいと思います。


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  吉澤 諭 氏 プロフィール
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 1級ファイナンシャル・プランニング技能士
 社会保険労務士、宅地建物取引士、相続診断士

 住友信託銀行、独立系コンサルティング会社、
 あおぞら銀行で相続対策・事業承継
 遺言・不動産等の業務に従事し、
 2014年4月、株式会社吉澤相続事務所設立。

 現在までに講師を務めたセミナー・研修は約1,200回、
 セミナー出席者は延べ24,000人、
 携った個別案件4,200件超。

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    ヒューマンネットワーク株式会社
    税理士法人東京会計パートナーズ
    株式会社東京会計パートナーズ
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