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~遺産分割に弁護士が付くとさらに揉める!?~
━━━━━━━━━━━ 2015/4/2 第36号(メルマガ通巻135号)━━━
いつもお世話になります。
日々お忙しい中、お読みくださいまして誠に有難うございます。
今回は『遺産分割に弁護士が付くとさらに揉める!?』
という話の真偽について、
みなと青山法律事務所様の馬渕先生が検証してくださいました。
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■■遺産分割に弁護士が付くとさらに揉める!?■■
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こんにちは。
みなと青山法律事務所の弁護士・税理士馬渕です。
さて、遺産分割に弁護士が関わると、さらに揉めてしまい、
解決までに長い時間がかかるという話がありますが、
その真偽を検証したいと思います。
結論から言いますと、弁護士が介入することによって、
相続紛争が激化することはあるかもしれません。
しかし、それは、弁護士が紛争の激化を望んでいたり、
駆り立てている訳ではなく、
クライアントが必要な知識を得て、
今後の見通しを知った結果であり、
クライアントの意思そのものなのです。
弁護士は、職務の公正を担保するため、
利益相反行為や双方代理を非常に厳格に捉えており、
依頼を受けたクライントの権利や正当な利益を図るために職務を遂行します。
そこで、相続案件においても、
弁護士は、クライアントの利益が最大化する方法を模索し、
クライアントに必要な説明をします。
説明を受けたクライアントが自らの利益のため、
必要な権利主張を行い、
結果的に紛争が激化することもありうるのです。
もっとも、弁護士は、
一方的に有利な情報、
権利のみを説明する訳ではありません。
敗訴リスク、
長期化することによる負担(費用、労力、時間)、
相互譲歩の必要性なども説明します。
早期解決や円満解決は、
クライアントにとって非常に価値の高いことだからです。
すなわち、遺産分割において重要なことは、
相続人が、正確な知識を得て、
譲らないところは譲らず、
譲るべきところは譲って、
自らが納得する遺産分割協議を進めていくことであり、
その支援をするのが弁護士の役割なのです。
★次回配信は4月9日を予定しています。
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■■編集後記■■
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遺産分割で揉めるケースは、意外に身近でも直面します。
私の場合は、交通事故で亡くなった損害賠償の保険金の受取について
親類の兄弟間で揉めたという事例がありました。
弁護士が介入して終結を図り、確かに法的に白黒決着はつきますが
兄弟間の遺恨が深まり、絶縁状態となります。
肉親間の争いは悲しすぎると、実態を見て痛感しました。
突発的な事態は別として、生前に対策を講じておきたいものです。
さて、北日本を除き、桜が満開となりました。
が、明日の雨と風で、あっという間に散ってしまいそうな気配です。
何とか土日まで残ってくれれば良いのですが...。
(最後までお読みくださいまして、有難うございました。)
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