メニュー

  • お問合わせ・無料相談はこちら

    東京
    0120-533-336
  • 受付時間:平日9:30~16:50   

    大阪
    0120-540-570
グループ会社概要
グループについて

『「ゲームオーバー」その1』ヒューマンネットワーク・メールマガジン(通号273号)

メルマガの一部を公開しています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2018/1/17号 ━━━

 日本全国10,866人の経営者へ配信中!
 オーナー経営者の事業承継・相続対策・税金対策・退職金準備など
 経営課題解決を応援するメールマガジンです!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


■□■経営に役立つ書籍から■□■


 『相続の6つの物語』本郷 尚 著 
 日本経済新聞出版社刊(全国書店で販売中)より転載しています。
 https://www.amazon.jp/dp/B01KA008TC/

 ※弊社提携先、株式会社タクトコンサルティング会長で税理士の
 本郷 尚先生のご厚意により、著作を掲載いたします。
 長い物語ですので、数回に分けてお届けします。
 保存しながらお読みくださいますと幸いです。


 「ゲームオーバー」その1

 「瑠璃が丘の開発許可はまだ降りんのか」
 雪村良三は、苛立たしげに担当取締役の種田をにらんだ。
 種田は貧弱な身体をさらにすぼめ、
 「周辺住民の反対運動がありまして。
 この代表者がなかなか難物で...」と口を濁した。

 「滝岡先生や森本先生に話して便宜を図ってもらえ。
 なんとしても今年中に瑠璃が丘の開発を始めるんだ。いいな」
 雪村はローコストの建売住宅で急成長した
 ルカル・コーポレーションの代表取締役である。

 今から35年前、大手住宅メーカーのトップ営業マンだった雪村が
 サラリーマン生活に終止符を打ったのは、
 人に使われるより自分で事業がしたかったからだ。

 勝算もあった。
 住宅メーカーの内情を知り、工法やシステム、組織を合理化すれば、
 もっと安く住宅を提供できるという確信をもった。

 一定の品質を保ちつつ、
 大幅なコストダウンの方法を探るため、米国に渡り、
 ローコスト住宅で知られるハウスビルダーでノウハウを学んだ。

 3年後に帰国すると「価格革命」を掲げて、
 業界に乗り込んだ。
 今で言うパワービルダーの先駆けである。
 開業資金は米国の投資家グループが出資した。

 最初は、大手が手を出さない小規模な土地を狙った。
 1現場5~10棟のミニ建売住宅だ。
 これまでの建売住宅のイメージとは一線を画し、
 外観に淡いピンクやベビーブルーなどを使った
 アーリーアメリカンスタイルにした。

 10棟程度集まるとそこだけがパッと明るくなり、
 当時の若者が憧れたアメリカの雰囲気を醸し出した。
 これが当たり、若い一次所得者層の需要を獲得した。

 一方で、日本の街並みからは浮き上がって見え、
 古くからの住民は眉をひそめたが、
 購入者は得意満面だった。

 当時は「住宅双六」の時代だ。
 木賃アパートを振り出しに、
 賃貸マンションや小さな分譲マンションを経て、
 最後は憧れの庭付きの一戸建てを手に入れれば
 「上がり」という時代である。

 その時代に、雪村が掲げたキャッチコピー
 「30代からのマイホーム。ルカルからのご提案」
 は衝撃的で魅力的だった。

 雪村は早くから土地の仕入れに注力し、
 営業エリアで相続を控えた地主を調べ上げた。
 地主にはアーリーアメリカンのアパートを提案。
 そして、アパートの建築費に宛てるため、
 他の土地を売る場合はそこを買い上げて
 建て売り住宅を建設し、分譲した。

 他社は借金してアパートを建てることが
 相続対策になると営業したが、
 ルカルはむしろ無借金経営を勧めた。

 後にそのエリアでアパートが供給過剰になったときも、
 ルカルのアパートは競争力を保ち、
 地主の信頼を得た。

 アパートの管理は子会社が引き受け、
 入居者を将来のルカル住宅のお客さま候補として大切に扱った。
 友の会組織もつくって特典を与え、
 つなぎ止めてきた。

 こうした連携戦略が功を奏し、
 都心から30~40キロ圏でルカル・コーポレーションは躍進した。
 地元の工務店を次々に傘下に収め、
 ルカルグループの快進撃は続いた。
 日本の高度成長の波に乗って会社は成長していった。

 マスコミも「業界の革命児」と持ち上げ、取材が殺到した。
 雪村は時間の許す限りインタビューに応じ、
 高コスト体質の住宅業界を徹底的に批判した。

 傲慢ととれる発言もあったが、その中には真実もあった。
 実際、その頃、雪村は心底から日本のユーザーのために
 住宅革命を起こそうと思っていたのだ。
 アイディアは次々に湧いてくる。
 事業が面白くて仕方がなかった。

             その2へ続く


 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 著者 本郷 尚(ほんごう たかし)氏
 ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 税理士。株式会社タクトコンサルティング会長。
 不動産活用、相続、贈与、譲渡など資産税に特化した
 コンサルティングを展開。
 また、著書やセミナー等のあらゆる機会を通じて、
 相続対策の新しい考え方の普及にも力を入れている。

 昭和48年税理士登録。
 昭和50年本郷会計事務所開業。
 昭和58年株式会社タクトコンサルティング設立。
 平成15年税理士法人タクトコンサルティング設立。
 平成24年株式会社タクトコンサルティング会長に就任。

 「こころの相続」、「がんばれ大家さん」、
 「不動産M&A入門」他、著書多数。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 発行:ヒューマンネットワークグループ 
    ヒューマンネットワーク株式会社
    税理士法人東京会計パートナーズ
    株式会社東京会計パートナーズ
    https://www.humannetwork.jp/


 [本社] 〒100-0004
 東京都千代田区大手町1-5-1
 大手町ファーストスクエアウエストタワー20階
 電話 : 03-6212-5858 FAX : 03-6212-5252
 担当 :浅野

お気軽にお問い合わせできるよう複数の窓口を用意しております。

お電話でご相談

東京0120-533-336

大阪0120-540-570

受付時間 平日9:30-16:50

フォームでお問合わせ

お問合せフォームへ

24時間フォームにてお問い合わせ受付中。折り返し弊社よりご連絡申し上げます。

各種個別相談

詳しくはこちら

ご相談の予約を承ります。ご不明点がございましたら、お問い合わせください。

最新情報を取得する

メルマガ登録へ

課題解決に向けた税務や法務などの有効な施策、セミナー最新情報、小冊子の情報をいち早くお届け致します。

ページトップへ